広島東洋カープ
5.16(FRI)17(SAT)18(SUN)
阪神甲子園球場
藤川阪神は安定した戦いぶりで首位をキープし、2位・広島を甲子園で迎え撃つ。チームの勢いをさらに増していけるかどうか。16日からの3連戦のキーマンは先陣を担う村上だ。「(投げ合う相手が)いい投手で、負けたくない気持ちというのがうまくかみ合っている」。ここまで、各球団のエース級とのマッチアップを制してリーグトップの6勝。投手陣を力強くけん引している。
歴史的な快挙にも期待がかかる。2日のヤクルト戦(甲子園)に続き、10日の中日戦(同)でも完封。次戦で3試合連続のシャットアウト勝ちとなれば、球団では66年のバッキー以来59年ぶりの偉業だ。鯉打線相手には開幕戦で9回途中無失点の好投を見せて勝利をつかんだが、前回対戦した4月18日の一戦では4回7安打5失点で今季唯一の黒星。それだけに、課題と反省を生かした快投への機運は高まる。
エースからバトンを受け、2戦目の先発を務めるのは大竹が有力だ。2年連続2ケタ勝利の左腕は故障で出遅れ、初登板となった1日の中日戦(バンテリンD)は5回6安打3失点だった。広島戦は移籍した23年からの2年間で9勝をマークしたお得意様。キラー健在を示して、今季初勝利を目指す。3戦目の先発マウンドに上がるドラフト1位・伊原もプロ初勝利を挙げた相手に持ち前の投球が発揮できるか注目だ。
対する広島はエース森下、床田、玉村が順に先発予定。強力投手陣の攻略は容易ではなく、とりわけ、森下には4月18日に本拠地で2得点に封じられ、完投を許している。そんななか、4番に定着した佐藤輝が開幕戦で先制弾を放つなど、今季の対戦成績が打率5割(6打数3安打)と好相性。主砲の働きがポイントになりそうだ。
藤川監督は試合を重ねながら、チームを作り上げることを念頭に置く。「チームの心臓」と表現するブルペン陣の及川や13日のDeNA戦でプロ初本塁打を放った高卒5年目の髙寺をはじめ、経験を積ませることで着実に戦力の厚みが増している。首位攻防となる今カードはもちろんのこと、目の前のゲームにチーム一丸で臨み、歓喜の秋に向けて突き進んでいく。
報知新聞社/小松 真也